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危ない浜遊び

「幼馴染のシーちゃんとの思い出」

記憶に残っている小学生のころの思い出のひとつに浜あそびや潮干狩りがあります。

今のディズニーランドのあたりに塩浜というところがあり、幼なじみのシーちゃんと共に浜遊びに出かけました。
潮が引いているときを見計らって岸から海に向かって歩き始めました。岸が見えなくなるほどの遠浅の浜で、そこを二人でどんどん歩いていきました。
海水の深さが10センチくらいのところまで入って行き、手に持って行ったモリでカレイを突いたり、それに飽きるとアサリやハマグリ取りなどをしていたのです。私とシーちゃんは東京育ちでしたが、町内会の行事などで何度か来ていてよく知っている場所だったのです。
しばらくあそんでふと気がつくと、目の前に高さ50センチくらいの貝殻の捨て場が広がっていました。それはかなりの量の貝殻を集めた広大な場所で、それを見た私達はその貝殻の上に登ってこんどはそこで遊び始めました。そこには見たこともないようないろんな珍しい貝殻が捨てられてあって、それを集めたりながめたりして夢中になって遊びました。
けれどもしばらくすると、「ぴちぴち」と貝殻の下から変な音がするようになました。「おかしいな」と思い岸の方角を見てみると、岸はかなり遠く、海水の高さがどんどん上がってきていました。二人ともびっくりして貝殻の山の上から降りてみると、海水は私たちの腰の高さにまで増してきていました。潮の流れはものすごく速くなって身体が流されそうな強さになっていました。
それで二人で岸の方へ帰ろうとしたのですが、海水の下の砂地に足をとられて走ることができず、歩くことが精一杯の状態でした。岸まではかなり遠いし、これでもう死ぬのではなかと思うほど怖かったです。
けれども、潮が上がってくるスピードよりも速く歩けば何とかなるのではないかと思い、必死に二人で歩き続けました。モリも獲った獲物もかなぐり捨てて岸に上がることだけを考えて、両手で海水をかきながらどんどん歩き続けたのです。
すると歩くスピードのほうが上回ったのか理由はわかりませんが、だんだんと岸が近づいてきてなんとか二人で岸までたどり着くことができたのです。
けれどもそうなると、逃がした魚やアサリ、道具のモリなどがもったいなく思えて、ふたりともガッカリして濡れた服のままとぼとぼと歩いて帰ってきたのでした。
今思うとモリどころか下手をすると命までなくしてしまうところでした。

これはそんな子供の頃の一日のできごとでした。

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